自分の思いも言わずに世の中を憂いてはダメ!

微力ながら少しでも世の中を良くしたいので、思いを発信していきたいと思いますので、宜しくお願い申し上げます。

その後の運命を決定的にしてしまう行動の巧拙

一瞬の判断の是非により運命が大きく変わってしまう場合があります。

関ヶ原の戦い(1600年)の徳川家康石田三成の対応の違いが勝敗を分けたとも言われています。

東軍に寝返った 小早川秀秋の戦場での動き が、勝敗を決定的にしたと言われます。

寝返られた西軍側も、戦闘開始前から小早川秀秋の裏切りの兆候を掴んでいたため、石田三成小早川秀秋に関白の座を約束するなど、寝返られないよう積極的な働きかけをしていました。

一方の東軍の徳川家康の側でも、本当に小早川秀秋が寝返って味方につくのか怪しく感じていました。

戦闘開始前から小早川秀秋の行動は怪しく、石田三成たち西軍の首脳陣の合議で決められた布陣を無視して、勝手に関ヶ原の戦場が見渡せる要衝の松尾山に布陣してしまうました。

そして、戦端が開かれると小早川秀秋は全く兵を動かさず(西軍側としても東軍側としても参戦せず)、戦闘の成り行きを見渡しながら、いずれかの勝利が見えてきた段階で、優勢な方について参戦する 様子見 の構えをしました。
 
戦闘開始後、東軍と西軍の一進一退の拮抗した状態が続き、いずれの陣営も、大兵力を有する小早川軍が味方として参戦してくれれば ‥‥ との思いが高まっていきました。

この状況に対して、石田三成は、一刻も早く西軍として出陣するよう、何回も使者を送って、参戦を促すという ごく当たり前の方法 小早川秀秋の参戦を促しました。

しかし、勿論、様子見をして、勝つ方に加担することを決め込んでいる小早川秀秋は、石田三成からの使者が何度来ようが、決して参戦することはありませんでした。

そして、早く寝返って参戦するよう促す東軍の使者に対しても、同様の無視を続けていた小早川秀秋に対し、徳川家康は、諸刃の剣でもある賭け に出ました。

小早川秀秋のいる松尾山に向けて鉄砲を撃ち放したのです。

勿論、小早川秀秋軍にダメージを与えるための発砲ではなく、威嚇のための発砲ですが、この威嚇には、小早川秀秋が激怒して徳川家康の敵側である西軍として参戦してしまうリスク がありましたが、徳川家康は敢えて、そのリスクを承知で、威嚇射撃を行ったのです。
 
結果は、日和見している自分に対して、徳川家康が怒っており、このままでは東軍が勝利した時に、日和見していたことで、徳川家康に、どんな責めを言われるか 小早川秀秋は恐怖に襲われ、直ちに東軍に寝返り参戦をしました。(その結果、関ヶ原の戦い徳川家康が率いる東軍の大勝利で終わりました。)
 
個人的には、石田三成は嫌いではないですが、豊臣秀吉の死から、この関ヶ原の戦いを経て、大阪の陣に至る経緯のズルさ故に私は徳川家康は嫌いです。

しかし、そのことは別として、関ヶ原の戦いでの小早川秀秋への働きかけの巧拙が、両者の勝敗を分けたと思っています。
 
ただし、石田三成の名誉のために、加えておきますが、小早川秀秋へ行った石田三成の働きかけは決して、酷いものではなく、ごく当たり前の常識的なものであり、常識にとらわれない、大きなリスクを伴う一枚も二枚も上手な決断を徳川家康が行い、実行して成功させた、その差が出ただけで、決して石田三成が何か大きなミスをしたのではありません。

その場に、特に敵もなく、自分の判断で、勝敗を大きく左右できたポイントで、何も出来なかっただけでなく、大失態をして、しかも、その大失態に、気づいてもなさそうな事例が、ごく最近の現代でもありました。

昨年(2016年)夏の都知事選挙(7月31日が投票日)の終盤の7月26日の出来事です。

自民党推薦の増田候補を応援するために、元東京都知事石原慎太郎氏が応援演説を行い、鳥越候補のことを売国奴だと罵り、続いて小池候補のことを 大年増の厚化粧の女 だという暴言で罵倒した、その瞬間、同じ檀上にいて応援を受けていた増田候補は、写真に写っている通り、大笑いをしてウケていた様子 が記録として残りました。


老害の暴言・失言の常習犯の石原慎太郎氏よりも、その暴言を何の抵抗もなく受け容れた増田氏の人間性が明らかになったことで、彼は5日後、都知事選挙に敗れました。

都民が求めていたは、間違ったことには No をハッキリと言い、正しいものには、どのような妨害があったとしても Yes を貫き通すリーダーです。

自分の応援に駆けつけてきてくれた大物の石原慎太郎氏の発言であっても、間違いなく失言を発した石原慎太郎氏に対して、机を叩いて怒って彼の失言を指摘して撤回させるよう行動すべきだった増田氏は、石原慎太郎氏に対して行動を起こすべきかどうかを躊躇している様子さえなく、写真が示しているようにヘラヘラと笑っていました。

相手が石原慎太郎氏という大物でも、臆せずに毅然とした立派な態度をとっていたならば、恐らく民意の信頼を得て、彼は当選しただろうと思われますが、ヘラヘラと笑っていただけの、あの瞬間に彼の持つ 人間性の乏しさ が露見し、都知事選の敗北が決定的になった瞬間でした。
 
 
 
 
 
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