自分の思いも言わずに世の中を憂いてはダメ!

微力ながら少しでも世の中を良くしたいので、思いを発信していきたいと思いますので、宜しくお願い申し上げます。

言いがかり甚だしい方広寺鐘銘事件の鐘は今でもそのままの形で残されています

 


関ヶ原の戦いに勝利し、豊臣家の領地を220万石から65万石に減らして一大名に落とし込み、江戸幕府を開いて将軍職を息子の徳川秀忠に譲り、徳川家の支配体制を磐石なものとした徳川家康でしたが、その晩年に豊臣秀吉の遺児の豊臣秀頼を何としてでも葬りたいと なりふり構わず に言いがかりをつけたのが、有名な 方広寺鐘銘事件 です。

65万石に領国を減らしたとはいえ、豊臣秀吉が残した膨大な金銀が大坂城には残っていたので、その財力を減らさせるために徳川家が豊臣家に再建を勧めて完成した方広寺の巨大な鐘に刻まれた銘文の中に 国家安康 君臣豊楽 の文字を見つけ、これは 家康の名を引き裂き、豊臣家を讃えるもの だという、小学生でも唖然としてしまうような酷い言いがかりをつけました。


多くの文字の中から、よく、探したものだと、呆れてしまいます。


結局は大人気の大河ドラマ真田丸」でも、いずれ扱われる 大阪の陣(冬の陣と夏の陣) で、最大で両軍合わせて30万人ほどの兵力が激突して、多くの生命が失われ、豊臣氏も滅亡しました。



戦争が起きる前に、豊臣方は、悪意が全くない ことを必死に説明しましたが、何が何でも戦争をしたかった徳川家康は、決して許さず戦(いくさ)となりました。

本当に、どんなに謝まられても許さないほど怒った 国家安康 君臣豊楽 の文字ならば、大阪冬の陣での和議成立後、遅くとも夏の陣が終了して豊臣家が滅亡した後に、直ちに方広寺の鐘は処分するなり、銘文の修正や削除がなされるべきなのに、まった何もなく、江戸時代を経て、21世紀の今日まで、鐘が現存しています。

せめて、鐘を何とかしなければ、後世に恥を残す ことになるとは思わなかったのでしょうか?

同じような話が20世紀のドイツでも起こりました。

1933年ヒトラー率いるナチス党が選挙で第1党を獲得しました。

しかし、獲得議席は全体の45%ほどしかなかったため、大臣のポストのうち、首相のヒトラーを含む3つの大臣しかナチス党は獲得できない連立内閣でしかありませんでした。

大臣ポストこそ、少なかったものの、ナチスは首都ベルリンの警察を管轄するトップであるプロイセン州内相のポストを得ていました。

そうした時に、ドイツの国会議事堂が火に包まれました。

現場にいたとされるオランダ共産党員のオランダ人ルッペが逮捕されましたが、ナチスはドイツ共産党員による組織的なテロ行為だと断定して、共産党議員たちを一斉に逮捕しました。

全体の約13%の81議席を有していた共産党議員は全員、逮捕・拘束された後、ワイマール憲法を無力化するための 全権委任法 が国会に提出されました。

81人の共産党議員は逮捕されていたため国会に出席できず、逮捕を免れたドイツ社会民主党の91人の議員が反対票を投じたものの、他の政党はナチスに脅迫されて賛成票を投じたために法律が成立してナチスの独裁体制が確立されてしまいました。



この国会議事堂放火事件は実はナチスによる自作自演の放火だったのではないかという説もあり、現在でも議論が分かれています。



いずれにせよ、国会など無視して、政府が自由に法律を作ることが出来るようになった全権委任法が成立した後、ナチス党以外の政党は全て解散させられ、新しい党を作ることも法律で禁止されました。

よって 有形無力 となった国会ではありますが、その後、1933年11月、1936年、1938年と、立候補者はナチス党員だけという選挙が行われましたが、(国会は代替会場にて実施され)1945年の第二次世界大戦敗戦によるナチス政権の終焉まで放火により燃えてしまった国会議事堂が修復されることはありませんでした。

数日前より、改正後の日本国憲法には、国民主権基本的人権の尊重 ・ 平和主義 の3つなど不要だと主張している自民党議員たちの発言とされる動画がネット上に出回っています。

憲法第9条の平和主義に関しては、平和を追求する思いが強い人の間でも賛否が分かれるため、平和主義に関しては置いておいたとしても、国民主権基本的人権の尊重など必要ないという主張は 日本を北朝鮮のような国にしたいのか! という反対意見は、多くの人が共感するところではないでしょうか。


https://www.youtube.com/watch?v=ltgMy3c937E
これがネット上で出回っている動画です。

画像がとても汚いことと、これを観た殆どの人が10日の参議院選挙で自民党に投票しようとは思わないような酷い内容であり、本当の映像なのか? 偽造された動画ではないのだろうか? とさえ思う部分があります。

いずれにせよ、もしも、この動画の発言内容が本当だとしたならば、選挙で選ばれただけの国会議員が、どうして、国民に権利を与えたり、奪ったりする上位に位置する人間だと言わんばかりの 上から発言 が出来るのか、疑問を感じずにはいられません。

あまりにも酷いことをすれば、落選させられてしまうというのが民主主義国家の制度ですが、その盲点を突いて、全てを無力化して独裁体制を確立させてしまったのが、ナチスの全権委任法 でした。

このような酷いことが絶対に起こらない仕組みがあれば、何も恐ることはありませんが、逆に、このような酷いことが起こり得るような危険が少しでもあれば、まずは、その危険を排除する必要があります。



続編として、ナチスによる全権委任法が成立した件に関するBLOG記事を掲載しました。
タイトル 絶対に国民が選挙権を手放しては駄目です! 全権委任法を成立させてしまった苦い歴史の教訓から学ぶべき

 

biryoku.hatenablog.com

 

 

 

 

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